
3月4日に議会で5回目の一般質問を行いました。以下に全文を記載します。
答弁者は特記なき場合は、すべて福岡県知事 服部 誠太郎氏です。
一般質問 全文
民主県政クラブ県議団の亀﨑大介です。通告に従いまして一般質問を行います。
今回は、消防団についてと選挙における電子投票について質問いたします。
消防団に関しては、私自身、今年4月には入団して17年目になります。
現場で感じる課題の中でも、今回は団員の確保や免許制度の問題について質問いたします。
近年、全国的に消防団員数の減少と高齢化が深刻な課題となっています。本県においても例外ではなく、地域防災の要である消防団の持続可能性が問われる状況にあります。
本県における消防団員の数は、2015年に2万5150人、2020年に2万4509人、2025年には2万2637人と減少し、減少傾向に歯止めがかけられない状況にあります。市町村の条例で定められた消防団員の定数に対して実際に登録されている消防団員の割合である充足率は、県全体では85.4%にとどまっています。また、60歳以上の方が占める割合は2015年の4.7%から、2025年には8.2%と、10年で約2倍となっています。
消防団は、平時には防火啓発や訓練に取り組み、ひとたび災害が発生すれば、消火活動や救助活動、避難誘導などの最前線で住民の命と財産を守る重要な役割を担っています。
近年は豪雨災害の激甚化や地震リスクの高まりなど、災害の頻発化・大規模化が進み、地域防災力の強化はこれまで以上に求められています。その中核を担う消防団員の減少や高齢化は、地域の安全・安心に直結する重大な問題であります。
団員減少の背景には、人口減少や少子高齢化の進行、就業形態の多様化、共働き世帯の増加、地域コミュニティの希薄化など、社会構造の変化があります。特に若年層の加入が進まず、団員確保が困難となっている地域も少なくありません。
本県では、団員を多数雇用する事業所への入札参加資格審査における優遇措置、消防団活動に顕著な協力を行う事業所への知事表彰、さらには2023年度に、市町村の広報・勧誘活動を支援する補助制度を創設するなど、積極的に取り組んでおられます。これらの施策は大変意義あるものと評価しておりますが更なる対策が必要ではないでしょうか。
そこで、知事にお尋ねします。
まず、本県における消防団員減少の要因をどのように分析しているのでしょうか。あわせて、地域防災力の維持・向上に向け、今後どのように消防団員確保に取り組んでいかれるのか、知事のご所見をお伺いいたします。
また、団員が安心して活動できる環境整備も重要です。その一つが、消防団車両の運転に係る免許制度の問題です。全国の数字ですが、20代の免許保有率は、交通安全白書から試算しますと、2015年の82.6%から2024年に77.0%に低下しており、消防団員の中にも運転免許を保有していない方もいます。こうした中、2017年の道路交通法改正により、改正後に普通免許を取得した団員は、車両総重量 3.5トン以上の消防団車両を運転できず、準中型免許等の取得が必要となりました。その結果、若手団員が入団しても車両を運転できない、出動時の運転者が限定されるなどの課題が生じています。団員はいるものの車両を運転できないという状況は、地域防災体制の実効性に関わる問題であります。
加えて、近年、新たに普通免許を取得する方の約7割がオートマ免許となっており、準中型免許を取得する際にオートマ限定解除や追加教習が必要となる場合もあります。今後、オートマ限定の準中型免許の導入も予定されていると承知しておりますが、制度変更の有無にかかわらず、現場で実際に運転可能な団員をどのように確保していくのかが重要であります。
そこでお尋ねします。火災等の際に消防団車両が直ちに出動できるよう、団員の準中型免許や中型免許等の取得を推進することが重要であると考えますが、まずは、本県における消防団車両の総数は何台あり、そのうち、制度改正後の普通免許では運転できない3.5トン以上の車両は何台あるのか、お示しください。あわせて、制度改正後の普通免許を保有する団員がどの程度いるのかお尋ねします。その上で、この課題に対する知事の認識をお示しください。
地域防災体制の実効性を確保するためには、準中型免許取得やオートマ限定解除に対する財政的支援を積極的に行うべきと考えます。例えば、新宮町では、分団長の推薦や補助による免許取得後2年以上の在籍などを条件に準中型免許や中型免許の取得に対し団員1人あたり18万円を限度に補助金を交付しています。
そこでお尋ねします。市町村の中には、既に独自の支援を行っているところもありますが、県で把握している支援の状況をお示しください。また、県として、地域防災体制の強化に向けた準中型免許等の取得について、今後どのように支援していくのかお尋ねします。
消防団は、地域の安全・安心を支える最後の砦であります。団員減少という構造的課題に真正面から向き合い、持続可能な体制を築いていくことが県の責務であると考えます。
実効性ある対策を強く求め、知事の前向きなご答弁を期待し、1点目質問といたします。
次に、選挙における電子投票について質問いたします。
粕屋町において、有権者の意見を反映するための投票環境の整備の一環として、電子投票の導入について検討が進められております。
同町において、投票環境の安定確保、選挙事務の効率化、などを目的とする県内初となる前向きな取り組みであり、県としても注目すべき事例であると考えます。
しかしながら、この取り組みは粕屋町の町長選挙と町議会議員選挙の投票に限られ、県知事選挙や県議会議員選挙などの投票を行う場合には今まで通り投票用紙に記入して投票することになり、福岡県選挙管理委員会が管理執行する選挙において電子投票を実施するためには、県条例の整備が必要です。
そこでお尋ねします。
まず、電子投票のメリット、デメリットについてどのように考えているのか、知事に認識をお尋ねします。
また、県として、市町村の先進的な取り組みを制度面で後押しする姿勢が求められるのではないかと考えますが、県の選挙への導入に向け、電子投票条例の制定について検討を開始する考えはあるのか、知事及び選挙管理委員長に見解を伺います。
さらに、電子投票の導入を検討する市町村に対し、県として電子投票のメリット・デメリットを整理するとともに、粕屋町などの先行事例について情報を収集して、導入の際の留意事項をとりまとめて提供するなど、各市町村が導入について判断できるよう、支援すべきと考えますがいかがでしょうか、選挙管理委員長に伺います。
電子投票は単なる技術導入ではなく、民主主義の根幹に関わる制度設計であります。例えば、選挙事務の省力化や省人化、投開票の時間短縮、正確性の担保など多くのメリットがあり、それらは、投票し開票結果を待つ有権者全員のためになると考えます。
だからこそ、県が主体的に情報を整理し、制度的・技術的課題を明確にしたうえで、市町村を支援する役割を果たすべきであります。
粕屋町の検討を契機として、福岡県全体の選挙制度の将来像を議論すべきだと考えます。
以上で私の一般質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
答弁 本県の消防団員減少の要因及び団員確保の取組について
○県内消防団の入団者数は、令和2年度が1,351人、6年度が1,388人と、毎年同程度で推移しているが、退団者数は令和2年度が1,586人、6年度が1,710人と入団者数を上回る数で増加傾向にある。
退団の理由は、本業の多忙や転勤などの理由が最も多く、令和6年度は8割以上を占めており、年代では30代と40代の合計で半数以上となっている。
このことは、消防団員に占める被雇用者の割合が約7割となったこと等が影響しているものと思われる。
○ このような中、被雇用者が消防団員として活動しやすくなるためには勤務先の理解と協力が必要である。このため、消防団協力事業所へ、県の競争入札参加資格審査に優遇措置を設けるほか、消防団への協力が特に顕著な事業所等には県知事表彰を行っている。さらに、今年度はYouTubeの県政広報番組「HKT48の福岡撮影中。」で、消防団協力事業所に勤務する消防団員へのインタビューを通じて活動内容を紹介してもらい、消防団協力事業所への理解促進を図っているところである。
○ また、全国の女性消防団員数は増加傾向の中、本県は横ばいとなっており、更なる女性消防団員確保の余地があると考えられる。そのため、女性専用の更衣室やトイレの整備など女性消防団員の加入促進に向けた環境づくりを行う市町村を支援することとしており、必要な予算を本議会でお願いをしているところである。
答弁 県内消防団の制度改正後の普通免許では運転できない消防車両の保有状況等について
○ 県内消防団の消防車両の総数は1,274台であり、そのうち、平成29年の道路交通法改正後に取得した普通免許では運転できない車両総重量3.5トン以上の車両は625台となっている。
また、そうした3.5トン以上の車両を運転できない普通免許を保有する団員は2,685人である。
○ 今後このような運転できない団員の増加が見込まれる中、国においても、 3.5トン以上の消防車両を所有している消防団における運転可能な団員の確保を課題として認識しており、
- 改正後の普通免許でも運転可能な3.5トン未満の消防車両の活用の検討
- 準中型免許取得経費への助成に対する国の特別交付税措置を活用した免許の取得促進を自治体宛に通知しているところである。
○ 地域防災力の確保には、消防団の車両とその車両を運転できる団員の確保が必要不可欠であることから、国の通知を踏まえつつ、各市町村が個々の事情に則して、団員の免許取得に向けた取組を推進していくことが大変重要であると認識している。
答弁 消防団車両を運転する団員への運転免許の取得支援について
○ 昨年4月1日時点で、県内市町村のうち、準中型免許取得に係る経費の一部を助成する市町村は20市町村であり、そのうちオートマチック・トランス ミッション限定解除に係る助成も行っている市町村は、8市町村となっている。
○ 県では、既に、市町村に対し消防団員の準中型免許の取得助成を促しているところだが、今年4月から準中型免許にもオートマ限定免許が導入され、 オートマ限定の普通免許保有者に係る技能教習期間が、現行の最短7日から最短5日に短縮される。 これにより、団員の準中型免許取得の負担が軽減されるので、この機会を利用し、引き続き市町村に対し、国の特別交付税措置を活用した消防団員の準中型免許の取得助成を促し、消防車両の運転者の確保を図ってまいる
答弁 電子投票に対する認識について
○ 電子投票が導入されると、紙の投票用紙に候補者名を書く必要がなく、機械に表示された候補者名を選択するだけで良いため、簡単に投票ができ、有権者にとって利便性が高まるものと考える。
また、現在の紙での投票の場合は、市町村における開票事務に、多くの人手と時間を要しているが、電子投票では迅速な集計が可能となり、事務負担の大幅な軽減が見込まれる。
○ 一方で、過去に、電子投票の機器のトラブルが原因で、選挙が無効となった事例もあると聞いており、電子投票システムの安全性や有権者の不安払拭のための十分な説明が必要と考えている。
答弁 県の選挙における電子投票の導入について
○ 選挙の管理執行は、政治的中立性を確保するための独立した行政委員会である選挙管理委員会に属する職務権限である。
○ 投票方法は、管理執行の中核をなす事項であるため、電子投票の導入についても、まずは、県選挙管理委員会における専門的な見地からの調査・研究が必要と考えている。
答弁 県の選挙における電子投票の導入について(選挙管理委員長答弁)
○ 電子投票は、平成14年に初めて執行されて以降、全国の10団体において実施されてきたが、機器のトラブルにより選挙が無効となった事案等の影響により、平成28年を最後に実施されなくなった。
○ このような中、昨年度、大阪府の四條畷市において、約8年ぶりに電子投票が行われ、今月1日には、宮崎県新富町でも実施されたところである。
また、本県の粕屋町においても、現在、導入に向けた検討が進められている。
○ 県選挙管理委員会としては、これまでの経緯を踏まえると、電子投票システムの信頼性が重要であることから、県の選挙への導入については、他団体の実施状況等を調査のうえ、研究してまいる。
答弁 電子投票の導入を検討する市町村への支援について(選挙管理委員長答弁)
○ 県選管では、今回、粕屋町から相談を受け、電子投票システムの事業者の情報や導入経費への支援制度等について、助言を行ったところである。
○ 今後、導入を検討する市町村に対しても、同様に助言を行っていくとともに、総務省が策定した詳細な導入手引き書等について、周知を図ってまいる。
○ あわせて、先行自治体の取組事例等についても情報収集を行い、参考となる情報をとりまとめて提供するなど、導入を検討する市町村が判断できるよう、支援してまいる。
2月議会の一般質問と答弁は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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