
質問全文
民主県政クラブ県議団の亀﨑大介です。通告に従いまして一般質問を行います。
今回は、妊婦の救急車利用についてご質問いたします。
本県内には、妊婦健診や出産のために長時間をかけて医療機関へ通院している妊婦の方がおられます。
本県では、住んでいるところから最寄りの分娩取扱施設まで、おおむね60分以上の移動時間を要する妊婦に対し、妊婦健診や出産時の交通費等を支援する事業を実施しており、この取組は妊婦の経済的負担の軽減につながるものと評価しております。
しかしながら、私は単に交通費を支援するだけでなく、出産時の移動手段そのものを確保することが重要な課題であると考えています。
妊婦健診はあらかじめ予定できますが、陣痛や破水は突然発生します。特に、家族が不在の時間帯や夜間・早朝、また上の子どもがいる家庭では、病院までの移動手段の確保が大きな不安要素となっています。
自家用車での移動が困難な場合には、一般的には「陣痛が来たらタクシーで病院へ向かう」と言われますが、地域によってはタクシー不足や深夜の配車困難といった課題があります。
私自身の経験ですが、妻が第2子を妊娠していた際、自宅から産科医療機関までは車で3分、徒歩7分ほどの距離でした。それでも、出産時に長女を見てもらう人はいるのか、運転できる家族が不在の場合はどうするのかという不安がありました。
そこで、自治体から母子健康手帳交付時に配布されたタクシー会社一覧に掲載されている事業者や近隣の複数の事業者へ問い合わせたところ、多くの事業者から「陣痛時の利用は受けられない」との回答を受けました。
これは、母子の容体急変の可能性や、破水・出血への対応などを考慮した事業者側の判断であり、その事情も十分理解できるところです。
しかし、その結果として、家族による送迎が困難な妊婦は、いざという時に「病院までどうやって行けばよいのか」という不安を抱えることになります。
妊婦が「陣痛が来たら病院へ行けるだろうか」と不安を抱くことなく、安心して出産に臨める環境づくりが必要だと考えます。
出産時の移動手段の確保には様々な課題があると考えますが、その中でも、緊急時における救急車の利用は、母子の命を守るため非常に重要な役割を果たすと考えています。
現在、一般的な陣痛のみでは救急車による搬送の対象とならない場合が多い一方で、急速に分娩が進行している場合や大量出血、強い腹痛などの異常がある場合には、救急搬送が必要となるケースがあります。
しかしながら、妊婦やその家族にとっては、「どのような場合に救急車を呼んでよいのか分からない」「迷惑をかけてはいけない」と考え、利用をためらってしまうことも少なくありません。
最終手段として、救急車が利用できるという認識があれば妊婦の方々は安心するのではないでしょうか。
そこで知事にお尋ねします。
妊婦やその家族が、必要な場合に救急車の利用をためらうことがないよう、異常を感じた場合に、どこに相談し、どのように行動すべきかについて、市町村と連携して、妊婦やその家族にしっかりと周知していくべきと考えますが、知事の考えを伺います。
以上で私の一般質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
答弁
○救急車については、緊急の措置を必要とする傷病者を搬送することを本来の役割としており、緊急性の高い傷病者に確実に投入できるよう、県民の皆様には、適切なタイミングで適正に利用いただくよう呼び掛けているところであります。
〇一方で、妊娠や出産は短時間で状況が急変する場合があり、妊婦の方がご自身で緊急度を判断することが難しい場合があります。
妊婦の方におかれては、判断に迷われる場合には、まず、かかりつけの産科医療機関に連絡し、症状や移動手段の有無など、ご自身の置かれている状況を伝え、その指示に従っていただくことが基本となります。
ただし、大量出血や激しい腹痛など明らかな身体の異常が生じている場合には、ためらうことなく119番通報をしていただきたいと考えています。
〇県としては、市町村の母子健康手帳交付時などの面談の機会を活用して、妊婦の方やそのご家族に対し、過度に救急車の利用をためらうことがないよう周知するとともに、いざという時には適切な行動が取れるよう、例えば、かかりつけ医等への連絡時には、症状だけでなく、家族の不在や移動手段の有無などの状況を伝えるといった具体的な行動について周知を図ってまいります。